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野生の馬って爪の手入れはどうしてる?その手入がとても重要だった

馬って人間がいないと爪どうしてるの?のコメントが添えられた動画がXでバズっている。
確かに競走馬等は人間が爪の手入れをしているが、野生の馬って爪の手入はどうしているのでしょうか?
爪の手入の必要性、爪を切らないとどうなるのか?など調べてみました。

何故、馬の爪を手入れする必要があるのか?

馬は牛や鹿、サイや象のように蹄がある有蹄類に分類されます。
もともと馬の蹄は、爪でした。速く走るために進化をしていく過程で、中指だったものが蹄になり、親指は退化し、他の指は足跡を残すのみになったようです。
参考: JODHPURS

また、この記事では『馬の爪』=『蹄』として話をしていきます。

病気予防のためにも爪の手入れは必要

蹄(馬の爪)の手入れも怠ってしまうと、蹄底(ていてい)のへこんだ部分につまった汚物や汚れが原因で蹄底が腐食し、悪臭をはなつ蹄叉腐爛(ていさふらん)や蹄にひびが入ったり割れたりする裂蹄(れってい)という病気になることがあるようです。

蹄叉腐爛

蹄底の下面にある蹄叉の凹部につまった汚物が原因で蹄叉角質が腐食し、悪臭をはなつ状態であり、腐食が進行して肉質な組織にまで達すると疼痛 が生じて跛行を呈する。蹄の手入不足等の他、厩舎や放牧場が過度に湿潤環境であることも発症の原因となることがある。裏堀り※などをこまめに行い、蹄に糞尿などが詰まったままにしておかないことが予防する上で重要である。
※裏堀り:馬の蹄の裏に詰まった泥や藁、石、汚物などを掻き出して取り除く馬体の手入れ作業

裂蹄

蹄の異常のひとつで蹄壁が割れて亀裂が入ったものをいう。縦に割れるものと横に割れるものがあるが、原因が異なるのでそれぞれ縦裂蹄と横裂蹄に区別する。一旦発症すれば悪化防止のためそれぞれに合った装蹄学的な処置を行ない、また、痛みに対処した内科療法を併せて施すこともある。重症の場合は、蹄が伸びるまで休養が必要なこともある。

参考:JRAみんなの乗馬

野生の馬の爪は手入れしないとどうなるのか?

では野生の馬の蹄(馬の爪)は人間が切ったり削ったりの手入れをしないですがどうなるのでしょうか?
もちろん野生の馬も蹄(馬の爪)は伸びます。ただ、野生の馬は動き回る中で自然と削られています。なので、あえて蹄(馬の爪)を削る必要がないようです。
参考: 上毛新聞

馬の爪切りは痛くないのか?

馬の蹄の先端近くには痛覚がないから基本的に痛くないようです。
ただし、装蹄はのように蹄に釘を打ち付ける時は痛覚がない範囲だけに釘を通すのは難しく、熟練された技術の持ち主でないと難しいようです。

蹄鉄は何故必要なのか?

蹄鉄には主に二つの役割があるとされています。

一つ目の役割は「蹄の保護」です。
乗馬や競馬では人間を乗せて走る機会が多く、蹄に大きな負担がかかります。
そこで必要になるのが蹄鉄です。
蹄鉄を装着することで蹄の裏全体が金属によって保護され、蹄が削れや裂蹄、病気を起こすのを防いでくれます。
つまり、蹄鉄は人間にとっての靴と同じ役割があります。

二つ目の役割は「運動能力向上」です。
蹄に蹄鉄を装着することで、馬は地面をしっかりと蹴ることができより早く走れるようになることや、障害馬術では踏み込みが安定し、より高い障害を飛越できると言われています。

まとめ

ついつい見てしまう馬の爪切り動画ですが、病気予防などの効果があったんですね。

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